
2025年10月28日わたしが代表をやらしてもらっています自立研関東ゼミにて事例大発表会として素晴らしき地場ビルダーランドメンバーでもある福島県のhyggeの渡辺一紘さん、群馬県の中澤建設の中澤康之さん、同じく群馬県のperiwinkle深澤健さんが自社物件の温度湿度を記録とりそこから得られた具体的数値から更に快適&省エネになるための工夫を参加者とともに考えました
絶対に何か原因がある、その原因が分からない 実測したからこそ見つけた現象 hygge#002未来に繋げる住まい福島県hygge(株)渡辺工務店 渡辺一絋さん

昨年に引き続き2回目の発表。
今年の夏の測定で(エアコン稼働時間6時から21時)朝の4時〜6時の間に謎の温度湿度上昇が2日連続であり他の日にも同様に、まずそれが謎で、しかし、毎日同じ現象かといえばならない日もあるというから厄介。
真っ先に考えられるのでその時間帯の洗濯&乾燥機使用ですが、お施主様にヒヤリングしたところその時間は何もやっていないと。この辺りはグループワークにて皆さんのお知恵拝借となりました。
また、今後の取り組み目標として①夏のエアコン設定温度が25℃と低めなので27℃くらいにして温度湿度がどうなるかを検証②更に高い温度でもどうなるか?また快適に過ごすための工夫を考える③エアコンなしで熱交換機だけでどれくらいの環境をつくることができるか?
この辺りを検証してみたいと。

グループワークで謎の温度湿度上昇を究明中。
朝日の日射の影響は?建物の影になり関係はない。
床下エアコンが暖房作動してるのでは?絶対湿度も上昇してるので考えにくい。
PVのパワコンの影響は?床下エアコン同様湿度も上がっているからなぁ、、、と結局のところ決定打は出ずに、来年測定の際にどうなってたかを待ちましょうと。
壁掛けエアコン2台xダクトレス第1種換気システムの可能性 群馬県 periwinkle (株)深沢 深澤健さん

深澤健さんはこれまた昨年に引き続きご自宅の検証。
こちらもやはり夏メイン。
昨年測定&家族の体感が2階寝室が少し暑いと感じるので、換気の風量を絞る、寝室の奥にサーキュレーターで上向きの風にしてエアコン冷気を呼び込む気流をつくる、エアコンの部屋から子ども部屋へ空気を入れる方向を子ども部屋の熱気をエアコンの部屋へ送る方向へと逆にしました。
その結果、特に湿度が改善され、家族も昨年より今年の方が格段に過ごしやすくなったと。
2026年に向けての課題としては①2024より2025の方が何故か11時〜20時で室温が2℃くらい30℃を超えてしまっている。
日射侵入とも考えにくいのでその対策を検討する。
②レンジフードを同時給排にしてるが運転時に外気を引き込んでしまっているのでその対策。
③消費電力が上がってしまっているのでその原因と対策。

グループワークでは温度上昇対策として天井に排熱用の開口設けたり、アローファン的なもので強制的に排気させたら良いのではないかと。
森さんからもいくつか改善案が思いつきましたが、今は教えないのでまずはお金のかからない方法で考えてみてくださいと。
築40年スケルトンリノベーション進化の過程 群馬県 中澤建設(株)中澤康之さん

今度は長野に飛んで^^中澤建設(株)中澤康之さんはもう今回で5回目?の発表です。
2022年の発表を皮切りに数々の試行錯誤を繰り返して今回が感動の完結編です。
やはり夏の対策で色々施した甲斐もあり年々快適さを増しました。
更にエアコン設定温度も22℃から23℃に上げて稼働時間も6時〜24時から7時〜23時に短くなり消費電力も年間でも317kwh削減することができた。
ただ、冬に2階西側サッシ(樹脂トリプル)が結露することが多くなったとの感想でその原因究明は必要。
来年の課題としては①設定温度を23℃に上げたとしてもまだ少し低いので26℃くらいの設定でどう環境が変わってくるか?②換気の風量が高めなのでそこももう少し絞ってみてどうなるか?③アローファンの強・弱運転の変化比較も色んなケースを試してみる。

グループワークではもっぱら樹脂トリプルで冬結露する原因究明。
群馬県高崎市と言ってもちょっと押されたら軽井沢くらいの場所なので外気温はマイナス8℃くらいになることもある。
森さんがサクッとシミュレーションしたところ、それくらいの外気温なら樹脂トリプルでも結露すると判定してくれました。
道路側なのでカーテンも必ず閉めるので完全に結露する構造にはなっている。
ペレットストーブにヤカン乗せもしているので水蒸気量も比較的多くなりがちなのでしょう。
中澤さんは今回がファイナルのため、来年はセルフ発表していただきましょう。
高気密高断熱の性能としては全く不満はないが更に上を目指す

そう、この研究会で取り上げあられる物件自体レベルが高く、お施主様におかれては特にこれと言った不満はないのです
それでも、更に次元の高い快適性を追求すべくこのようにレベルの高い工務店、設計事務所と様々な意見を聞くことによりちょっとした工夫で大きな成果が得られることが多々あるので測定や考察といった資料つくりは日々の業務の中で更に時間をつくるので容易ではないのですが、得られるメリットが非常に大きいので皆さん発表をするのです
来年は栃木県や茨城県のメンバーも発表陣に加わっていただきますので乞うご期待!

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